掛け声倒れで終わったCOP26

社会・国際情勢

海ヒト人:鳴り物入りで始まったCOP26だが、終わってみれば、アンチが喜ぶケチのついた閉幕だった

掛け声倒れで終わったCOP26
二酸化炭素をまき散らすプライベートジェット機を利用して、COP26という二酸化炭素排出の会議に現れた各国首脳、これほどの偽善、まやかしもない。これでは贅沢三昧を送りながら温暖化の脅威を訴えるハリウッドセレブと同じだ。終わってみれば、石炭の議論が失速し、当初の思惑とは程遠いものだった。

 

地球温暖化対策は待ったなし、そうした中で、各国が危機感を共有する形で始まったCOP26でしたが、またもや、意見の調整はつかず、EU、先進国と新興国との隔たりの大きさが改めてクローズアップされたのでした。

「空の偽善」

このCOP26は、始まりからケチがついていた。

それが「空の偽善」と言われるもの。

二酸化炭素(CO2)排出量削減のために意気込んで現地入りした各国首脳でしたが、その面々が使用していたのが、CO2をまき散らすプライベートジェット機という代物なのです。

このプライベートジェット機の一人当たりのCO2排出量は、なんと通常旅客機の10倍ともいわれ、鉄道などと比べても50倍という排出量なのです。

プライベートジェットを利用して会場に乗り込んだジョンソン首相やEUのフォンデアライエン委員長。

フォンデアライエン委員長は、COP26での演説で「温暖化抑制へ何でもするよう全ての人に求める」と力説したのですが、プライベートジェットの利用が常習化している実態が暴かれてしまい、発言の説得力は大いに萎んでしまったのです。

それにしても、この手の話は、随分と前から偽善として取り沙汰されていた筈なのに、相変らず足元を見られるクズネタの提供には呆れ返りを通り越します。

 

本命「石炭火力発電の廃止」

COP26の懸案事項は石炭火力発電についてですが、当初案の「段階的廃止」という部分に、新興国であるインドが強く反発し、更にそれを中国が支持を表明したことで、廃止ではなく、「段階的削減」という曖昧な表現で文書は採択されたのでした。

EUを中心とした先進国側は、アメリカも取り込み「段階的廃止」の合意で意気込んだのですが、インドと中国の強硬反対によって完全な腰砕けとなってしまったというわけです。

 

 

そもそもこの会議は、一国でも反対すれば裁決が通らないという、全会一致が原則なので、シャルマン議長も涙ながらの苦渋の選択としてインド、中国の修正案を受け入れざるを得なかったのです。

 

石炭悪玉説

何故、石炭がやり玉に挙げられるのか、それは石油と比べても石炭は二酸化炭素の排出量が格段に大きいからです。

そうした中で何と言っても、インドと中国の電力事情は石炭火力が主流なのです。

しかもインドは、世界第二位の石炭生産国であり、同時に世界第三位の石炭輸出国でもあるのです。

更には、発展途上国の多くは、価格が安い石炭に依存しているという背景があるのです。

 

先進国の上から目線

今回の採決は、気候変動対策の名の下で、アフリカなどの最貧国に対しても石炭火力は止めろと告げているわけで、それは即ち開発を断念しろということに等しいわけです。

何と言っても、中国とインドは、世界一位と二位の人口大国、今なお石炭火力で経済繁栄を推し進めている現状があるので、石炭の廃止は単純に考えても餓死に直面する危機を想起するほどの死活問題なわけです。

そもそも新興国の場合、繁栄はしていると言っても、電力がまともに行き渡らない地域があったりと、石炭自体も不足しているのが現実なのです。

そこで、石炭が絶たれたらどうなるか、想像しただけでも恐ろしい展開が待ち受けているということです。

 

温暖化は先進国の仕業

中国やインドが言う、「二酸化炭素を排出して地球を汚染させたのは我々ではなく、先進国が吐き出したものだ。温暖化を招いた責任は先進国にある」の主張は説得力がある。

歴史を見ても、この二国は先進国の身勝手な論理に翻弄され続けてきたからです。

そうした中で、インドや中国からすれば、「段階的廃止」はまたもや痛みを我々に押し付けようという算段かと疑心暗鬼となるわけです。

ということで、ヨーロッパと足並みを揃えるなど、簡単には出来るものではないのです。

それにしても、ここまで石炭のデメリットが大きくクローズアップされてしまったことで、インドも中国も、従来通りに石炭依存というわけにもいかなくなったことは確かです。

結局、新興国への説得の鍵を握るのは、代替エネルギーの開発と実用になるのです。

だが、先進国と言えどもそれを完全実行している国は未だないのです。

 

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