英国はコロナが終息したらスコットランドで騒然となる

EUを取り巻く難題

令和のサムライ通信:スコットランド独立の巻

ブレグジット、EU離脱から、コロナの直撃によって混乱が続くイギリス政府。
そうした中で、今後、最も動向が注目されているのが、スコットランドの独立問題です。

 


ジョンソン首相は、独立に対して絶対阻止の構えですが、独立への機運は予断を許さないのです。

そうした中、スコットランド自治政府の二コラ・スタージョン首相は、独立に意欲満々なのです。

今回は、日本人が殆ど知らないイギリス、イングランドとスコットランドの関係を簡単、判りやすくお伝えして行きます。

 

イギリスがEUから脱退するだけでも驚きましたが、スコットランドが独立なんて全く意味が解りません。一体何があったのですか。

そもそも、この話は日本人には到底理解できないものなのです。日本でいえば一見、九州や四国が袂を分けて独立を願うのと似たように思うからです。

スコットランドの歴史
実はスコットランドは、僅か300年前の1707年にイギリスに強引に吸収された地なのです。
イギリスに吸収される前は、700年にわたって続いた独立した国家だったのです。

根強い宗教対立
吸収前は滅茶苦茶仲が悪くて、争いが絶えない敵対する関係で、一緒になっても敵意剥き出しのままだったのです。

その原因の一番は、カトリックとプロテスタントという宗教的な対立です。

当時のカトリックとプロテスタントは水と油の関係で、今のイスラムのシーア派とスンニ派以上の対立関係にあったのです。

宗教の違いは、イコール文化の違いなので、生活様式もまるで相容れないものなのです。

ところが吸収されたことで、スコットランドの人達は宗教を改宗することを強要されたわけです。こうして、スコットランド人からすれば、宗教によって迫害と差別を受けたという怨念が今も根強く残っているということです。

イギリスの成り立ち
イギリスは、イングランドとして、1282年にウェールズを支配下におき、1707年にスコットランド、そして、1801年にアイルランドを吸収して現在のイギリスとなったわけです。

当然、常に中心を成すのがイングランドであって、アイルランドに至っては、最下層の扱いだったのです。こうした反発からIRAなどの過激集団が誕生したことは言うまでもありません。

ということで、とてもじゃないが、日本の関東人、関西人の関係などとは程遠いいのです。

日本人には、カトリックとプロテスタントがそんなに仲が悪いなんて誰も知る由もないですよね。それが根強く残っているのがイギリス社会なのです。

何か凄い話ですね。イギリスは世界を制覇した国なので、まさかイギリス国内で、そんな問題を抱えていたなんて全く思いもしませんでしたしショックです。

スコットランド人はイングランド人が大嫌いでイギリス人と呼ばれるのも嫌がるのです。とにかく、その徹底ぶりには驚きます。
例えば、スコットランド人は、ラグビーやサッカーでイングランドが日本チームに負けたら大喜びなのです。
信じられないでしょうが、本当の話です、それはアイルランドに行ったらもっと激しいのです。

イギリスには連帯感というものがまるでない
スコットランド人もアイルランド人も仕方なくイングランドに従っていただけだというのです。

それは第二次大戦中、アイルランドのIRA(アイルランド独立組織)がナチスドイツと密接に連携していたことでも判ります。こんなんで、よく戦争に勝てたと感心するくらいです。

今回のEU離脱でも大反対に回ったのはスコットランドです。それは少しでもイギリスの主導権から逃れたいという思いがあるのかも知れません。

何で独立なの、何で仲が悪いの、というのがだんだん判ってきました。こんなことは学校でも教えてくれないし、マスコミも内政干渉に当たるので余計なことは報道しないわけか、
世の中って本当に複雑なのですね。

日本人の場合、私は埼玉人ですなんて言わないよね。ところが、イギリス人は、自分のことを私はスコットランド人、私はアイルランド人と言って、イギリス人とは言わないんだよ。
結果的にイギリスがEUから離脱したことで、スコットランドの独立の機運は再度高まることと思われるのです。
独立後はEUへの加盟のシナリオを水面下で立てていることも発覚しています。

 

スコットランドの特徴とは何ですか、今迄、イギリスとスコットランドを別々には考えたことも無かったので、イメージが沸きません。強いて言えば、バグパイプやキルトくらいかな。

そうだね、スコットランドと言えば、ネス湖のネッシーが有名だな、スコッチウイスキーとか、著名人でいうとシャーロックホームズを生んだコナンドイルや日本に馴染みのあるトーマス・グラバーなんかもスコットランド人だね。他にもゴルフの発祥地として有名です。

スコットランドの特徴を簡単説明
人口は550万人と少ないのですが、国土の面積は非常に広くてグレートブリテン島の32%を占めているのです。

とにかくスコットランドの一番の強みは、石油や天然ガスの資源が存在することなのです。

独立されたら、イギリスはその権利を手放すしかない、また、首都のエジンバラにはヨーロッパ最大の金融センターもあって、イギリスにとってこれらを失う経済的損失はとても大きいというわけで、何としても阻止したいわけです。

スコットランドの独立運動はEUに支持されている
また、スコットランドの独立運動の特徴はアイルランドと違って過激でないところが、他国にも受け入れやすいのです。

なんか、ショックですが、独立したらスコットランドは安泰ということなのでしょうか。

そうとも言えないな、独立した場合、一番大きいのは、ポンドが使えなくなるだろうし、独自ポンドか、EU加盟ならユーロとなるのでしょうが、EU事態の先行きが不透明なので、そう甘くはないということ、
油田の権利に関しては、世界的な化石燃料離れが進む中、石油も天然ガスも値崩れが起きているので、これに依存することは難しい。

結局、イギリスのネームバリューは途轍もなく大きいということ、スコットランドだけで信用力を築くとなると数年はかかるだろうな。

 

スコットランドが独立したらEUは受け入れてくれるのでしょうか。

勿論、EUは受け入れるでしょう。しかし問題もあるのです。
EUに新たに加盟するには、加盟全27カ国の承認を得る必要があるからです。そこで問題になるのが、同じように独立問題を抱えるスペインの存在があるからです。
ここでスペインが賛成などしたら、自国カタルーニャの独立に弾みをつけることになるので、スペインは絶対に反対にまわる筈だからです。

まとめ
現在スコットランド自治政府の首相であるスタージョン女史は、何としてでも独立の是非を問うための住民投票を行おうとしているのですが、実施するにもイギリス政府の許可が必要なわけで、それを頑なに認めないのがジョンソン首相ということなのです。

ジョンソン首相も気の毒なくらいに多難な状況に追い込まれているわけです。

ただでさえ、EUからの離脱とコロナで数々の難題を抱えながらも、今度は国内の分裂です。

やってらんないよと、途中で投げ出したくもなる。

今後のイギリスに目が離せません。

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