EUは一体誰が取り仕切っているのか、EU組織の実態を知ろう

EUを取り巻く難題

イギリスのブレグジットによって、今度はEUの存続を危ぶむ声が出てきています。
ここのところ、EUには様々な憶測が渦巻いているのです。最初の頃は、イギリス悪、EU善であったのが、なにやら逆転しだしてきたのです。
今回は、そのEU組織の実態を簡単、判りやすく説明してみます。

今度はヨーロッパを襲ったコロナウイルスの影響で、マイナスから一挙団結に向けたEUへの期待も膨らんできたりとEUを取り巻く環境は実に変化に富んだ予断を許さない状況です。

とにかく、相変わらずのドイツ主導とはいえ、今回のコロナ復興基金の成立にはEU加盟国も胸をなでおろしたことでしょう。

EUを動かしているのは一体誰?
EUに対する疑問として感じるのは、そもそもEUって誰が取り仕切っているの?ということに行きつくのです。
ここになって鮮明になったのは、一人勝ちのドイツの存在と仕方なくそれに同調するフランスの姿です。ですが組織としてのEUは誰が最高責任者なのかという疑問です。

実は、この疑問は、ヨーロッパ人でもあまりよく知らない人が多いのです。

とにかくEUの組織は複雑なのです。それを超簡単に説明すると。
EUはベルギーのブリュッセルに本部をおいています。

EUには5つの機関があってEUを主に構成しているのです。
それが「欧州議会」「閣僚理事会」「欧州委員会」「欧州理事会」「欧州司法裁判所」の5つなのです。

なんだかこれを見ただけで嫌になってきます。このすべての中身は、今回は省略し簡略化して説明します。

EUは、確か大統領と首相がいますよね、でも誰が大統領か首相なのかもわかりません。あまり、代表の人の名前が出てこない気もします。

そうなんだよ、EUの場合は、先に述べた5つの機関が存在するので、それぞれの長がいるのです。大統領は「欧州理事会」のトップで、首相は「欧州委員会」のトップということになるわけ、結局、大統領も首相も名前だけで、全体を取り仕切る権限は持っていないのです。

結局、全体を取りまとめる人物は存在しない?のです。


こうして、巨大な官僚機構が決定権を持つ仕組みが出来上がったことで、EU内で市民の声は全くと言っていいほど反映されることはなく、EUが決める政策は不透明であるという批判が渦巻いたのです。

とにかく、EUの官僚たちによって、何でもかんでも、こと細かい規制が作られて行ったわけです。

ということで、人権派が強いヨーロッパでは、官僚機構も同じ構図なので、難民の人権ばかりが強調されたりと、自国民の生命と安全を守れないほどの状況に陥ってしまったのです。

今のEU大統領と首相はどなたですか。

現在の大統領は、ベルギーの首相を務めたシャルル・ミシェル氏で、首相はドイツのフォンデアライエン女史が昨年暮れに就任しました。


サッチャー元首相の予言
そもそも、EUは比較的に裕福な国が加盟している段階では、あまり問題は起こらなかったのですが、EU本体の拡大のために、後先を考えずに、誰でもどうぞみたいに受け入れてしまったことで、国家間の歪をもたらせてしまったのです。

サッチャー英元首相は生前時に「貧しい国々と裕福な国々が手をつないで繁栄するなど、絶対に無理なのだ」とEU主導の行く末に懐疑的な発言をしていました。

ユーロで得した国、ユーロで損した国、経済構造がまったく違う国どうしがユーロで統一するという構想は、結局、格差や歪みを生むだけで、所詮、無理があったのです。

EUに嫌気がさした国も多い
実は、イギリス以外にも、イタリアもEUから出たがっていたのです。もし、イタリアで離脱運動が起こったら、イギリスのブレグジットほど、国を二分する事態にはならないかも知れません。というのは、イタリアはイギリスよりEU加盟の恩恵をほとんど受けていないからです。

しかし、イタリアが離脱に踏み切れないのは、イギリスと違って、自国通貨を捨ててしまいユーロに転換してしまったからです。それを本来のイタリア通貨リラに戻すとなると、大混乱になることは間違いないのです。それを考えれば躊躇せざるを得ないわけです。

フランスそしてイタリアの本音は、ユーロであるがために金融緩和が出来ないことで、そのおかげで緊縮財政・増税路線にならざるを得ないというジレンマがあるのです。

そして、各国の頭ごなしに行われるEU官僚の中央主権にも嫌気がさしているのです。
フランスもイタリアもEU発足以降は疎外感と屈辱を味わってきたのだと本気で思っているのです。

まあ、今では、コロナのせいでイタリアは離脱どころでは無くなってしまい、幸か不幸かEUから一番の面倒を見てもらう立場となったのでした。

そして国家を超えたEUを実質的に支配するドイツへの反感です。
今現在、EUへの批判は、硬直的なEU本部のブリュッセル官僚たちと、裏で主導するドイツ政府に向けられているのですが、そのドイツ国内でもEUへの不満が膨らみ反移民・反EU批判が渦巻きだしたのです。

ドイツは難民天国
実は、ドイツは勝ち組と言われながらも、リベラル層の横暴によってドイツ国民自体は常に我慢を余儀なくされてきたのです。


それはメルケルドイツ政府の行き過ぎた難民受け入れ政策です。

これによって治安は最悪の状況となり、それでも難民を非難しようものなら左派メディアによってネオナチ扱いにされるという異常な風習が成り立ってしまったのです。

これには、さすがのドイツ国民もキレて当然です。

こうしたEU内の深刻な難民問題などで、EU加盟国の極右政党の躍進が続いているのです。これはEU官僚やそれを支えるドイツ左派に向けた反EUの狼煙なのです。


EUは、コロナウイルスへの対策では団結力を発揮したのですよね。

いや、今回の件でも反対勢力は結構多く、中々足並みが揃わなくて結構揉めに揉めたのです。結局これを収めたのもドイツのメルケル首相とフォンデアライエン女史と言われているのです。

こうしてさらに鮮明になったのが、やはりドイツの力と新しくEU首相となったドイツのフォンデアライエン女史の存在です。今回の音頭取りはフランスのマクロン大統領とメルケル首相が取りましたが、ドイツの影響力は益々増してきたことは間違いないでしょう。


ユーロの統一には、まだ足並みが揃っていない
日本ではあまり知られていないのですが、ユーロを導入していない国はイギリスだけではないのです。現在の27加盟国のうち8カ国は自国通貨のままなのです。

えっ、イギリスだけじゃなかったのですか、イギリスだけが特別で、EUイコールユーロと考えていたので驚きです。

実はそうなんだよ、スウェーデン、デンマークとか、後はポーランド、ルーマニア、クロアチア、ハンガリー、チェコ、ブルガリアの8カ国が自国通貨のままなのです。

このうちの半数はいずれユーロに転換するでしょうが、今回のコロナ復興基金の成立でも、スウェーデンとデンマークは反対派に回っていて、なにかとやりづらい。

EUは、将来的にはユーロを導入することを定めてはいるが、強制はしないという曖昧なものなのです。

まとめ
このまま、コロナ復興基金の成立のように一致団結して旨く事が運んでいくことが望まれますが、EU内には様々な火種が燻ったままなのです。

そもそもEU内は観光産業のメッカです。コロナの影響で今後どう動いていくのか、未来を予測するのも怖くなってくる。

イタリアやスペインだけでなくギリシャなどデフォルト寸前の国を抱えるEUからは、これからも目が離せないのです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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