なぜイギリスはEUから離脱したのか、国民の不満は何だったのか

EUを取り巻く難題

恐ろしいほどのコロナの猛威によって、全てが脇に追いやられてしまい、控えていた話を少しだけ現実に戻していきます。

ということで今回は、何故イギリスはEUを離脱してしまったのか、について判りやすく簡単に解説していきます。

その理由は、ドイツの一人勝となってしまったEUへの幻滅、そして経済メリットの無さです。

EUはイギリスなどの経済大国にとっては、制約も細か過ぎて不都合な部分も多く、国民の不満やフラストレーションが溜まりやすかったのです。

そうしたことで、イギリスにとってEUでの取り決めは、かなりのジレンマとなっていたのです。その一つが移民問題ともいわれております。

EUの理念は、「人・物・資本・サービスの移動の自由」なのですが、この中で、人の移動の自由にも限界を感じたわけです。

移民問題と言うとドイツやスウェーデン、フランスも抱えていることですが、イギリスの場合は、少し事情が違っていて、EU国内からの移民に対しての葛藤なのです。
EUはEU加盟国であれば、どの国でも人の往来は自由なのです。

イギリスは昔から移民に対して寛容な国でしたよね。

確かにそうなんだけど、今回の場合はイギリスの景気のよさを当て込み、経済が停滞している東ヨーロッパEU加盟国のポーランドやルーマニアなどの人々がイギリスを目指して押し寄せて良いとこ取りされた感じなので、だいぶ勝手が違うのです。
イギリスの場合、EU以外の移民に対しては自国の権限で移民の数をコントロールすることは出来るのですが、EU国内となるとEUの取り決めに従うしかないので、強硬な規制も出来ないわけです。

 

今迄とは異質な移民の流れに戸惑う
ドイツのように、移民・難民が原因で暴動にまでは発展したわけではないのですが、
イギリスの国民からは、移民のせいで職も奪われて、医療や教育などの公共サービスの低下も招いたという風説が流れていったのです。

さらに移民文化が流入したことで、イギリス人の為ではなく移民の外国人の為の商売が目につくようになるなどで、イギリスの文化や伝統破壊につながっていくことが懸念されていく事態となっていったのです。
こうなると、EUに加盟したのは失敗ではないかと考える人も徐々に増えていくわけです。

そもそも、イギリスは少し前までは一つの国家ではなく、イングランドを中心にアイルランドやスコットランド等を併合してイギリスになった国なのです。そうした背景もあり、イギリスは昔から移民や難民に対して非常に寛容な国でもあるのです。

しかし、今回の場合は、同じEU諸国からの移民と言うことで規制の対象外であったことで、英語を話さない移民同士でいきなり商売を始めたりと、昔とは勝手が違ったわけです。

ということで、イギリスの移民問題は大きな問題ではあるのですが、ドイツなどと比べると、これによって治安が大きく悪化したり、国民間の対立に発展するようなものではないのですが、最悪な事態を防ぎたいという思惑が働いて、先手を打った結果なのです。

EUからの離脱は、移民の問題だけが原因ではなさそうな感じがしますが、本当はなにが不満だったのですか。

結局、一番の問題は、経済問題に尽きるのです。
イギリスにとっては、EUの取り決めは常に足かせなのです。イギリスの場合は、経済大国としてEUに負担する予算は莫大になるわけで、その予算が自国に還元されないことへの不満もある。
そして何事も国家間で決められないイライラが増大して行ったのです。

EU初期のころは、リーダーシップを取っていたイギリスでしたが、EU単体としての地位が上昇していくことで、徐々に他国も発言権を増していき、イギリスの存在も薄れつつあった。

イギリスは、この時点でEUから少し距離をおくような行動を取り始めたのです。

もうこんな状態では、EUなんかいらないから、直接国同士で経済交流をした方がイギリスの国益に適うのではないかと考える人が多くなったというわけです。

しかし、離脱したら大混乱が起こるリスクは承知の上なのですよね。

国家を取るかEUとしてヨーロッパの繁栄を共に築いて行くかの選択ですが、イギリス国民は国家を取ったということです。
イギリスがEU離脱を決断出来た背景には、EU統一通貨であるユーロに参加しなかったからだとも言われております。もし、ユーロに参加して、国民もユーロに馴染んでいれば、ブレグジットはあり得ないと考えるのが普通です。
しかしながら、イギリスのEU離脱は、統合という国境のない画期的なモデルケースの一角を崩したことで、世界中に大きな動揺を与えたことは確かです。

 日本への影響はどうなのか
イギリスは短期間で各国との協定を結び直さなくてはならないので大変です。
日本もイギリスとの間で、早く経済協定を結ばないと関税の問題もあるので大変なことになります。
また、日本企業でも、パナソニックなどがオランダに移転したり、ドイツなど、他のヨーロッパの国々に機能を移したところもあります。

しかし、日本経済への悪影響は限定的だと考えられているようです。
早速、茂木敏充外相とトラス英国際貿易相が2日間にわたり協議した結果、大筋で合意に達したということなので、一先ずは安心です。

 まとめ
しかしながら、EUそしてイギリスは当分の間、国際的なイメージの低下は避けられないことでしょう。
いずれにせよ、イギリスはスコットランドの独立の機運も高まりを見せるなど様々な難題が待ち受けている。

そしてイギリスの場合、国内だけでなく、海外にもたくさんの領土を抱えているのです。
ジョンソン首相は、コロナからの復帰そうそうから多難な道筋をたどることは間違いないようです。

そして、イギリスが去った今後のEUは、益々ドイツに頼ることとなるのは明白なのです。へたするとEUの存在自体も危ぶまれることになっていくかも知れません。

最後まで読んで頂き有難うございます。
関連記事も是非読んでください

タイトルとURLをコピーしました