戦争特需:戦争で儲かる仕組みってなんだ?

経済の疑問・お金・株

令和のサムライ通信:戦争特需の巻

戦争特需とは何か、朝鮮戦争とベトナム戦争でよく使用される戦争特需を考える。
よく日本は、戦争特需によって復興したと言われますが、何で、戦争などで、景気が良くなるのか理解できないという人も多いのではないかと思われます。

 

余り、いい話ではありませんが、こういう事実も知っておくと、戦争の矛盾に対して少しは参考になるかも知れません。

今回は、他国の戦争によって、偶然にも経済の活性を生む結果となった朝鮮特需やベトナム特需について簡単、判りやすく説明して行きます。

 

戦争をするには莫大な金がかかる

と言うことは、その戦争で、利益を生む人もいるということになるわけです。

近隣国で戦争が起こると、軍需産業だけでなく、物資や兵員の中継拠点となることで、様々な産業が動き出し、一気に需要が高まることもあるのです。

戦争がもうかるなんて、なんか矛盾した話ですね、本当にそうなのですか。

いや、戦争特需に恵まれるケースは稀なのです。それは、中東のパリと言われたレバノンやアフリカ大陸を見れば一目瞭然で、逆に隣で起こった争いに巻き込まれて衰退して行く国も多いからです。
日本の特需は、偶然の産物であり、韓国の場合は、日本の特需を見て国家で乗っかったものだと言えます。

日本の終戦直後は、まさしく悲惨な状況でした。資源無き日本は、エネルギーの確保もままならない、外貨の保有もないことで、輸出入を行う相手も極僅かだし、加えて、実効支配のGHQの考えは、日本を骨抜きにして、いかにして弱体化させるかのみが課題であったので、復興の道のりは険しかったのです。

こうして、この時点での日本の行く末は、せいぜいアジアの貧しい農業国に成り果ててしまうかも知れないという絶望的なものでした。

しかも、同じ敗戦国ではドイツやヨーロッパの場合は、大規模復興事業のマーシャルプランによっていち早く、インフラ整備や経済事業を再開させましたが、それと比べるとGHQの日本への対応は冷酷、雲泥の差で、悲壮感が漂っていたのです。

えっ、マーシャルプランというのはなんですか。

マーシャルプランを簡単に説明すると、アメリカによるヨーロッパ経済復興計画のことで、ドイツを中心にヨーロッパの国々に大規模な援助を施して、インフラ整備を整え、経済を復活させようという構想です。
その狙いの本音は、共産勢力の脅威に対抗するものであったのです。
名前の由来は、この構想を主導した当時のアメリカ国務長官マーシャルからつけられました。

 

日本に対しては、そういう支援は無かったのですか。

何度も言うけどGHQは、日本を虐めぬくつもりだったので、支援の気などさらさらないし、どうでもいいという感じだった。一方のドイツの場合は、すぐ隣にソ連がいたので、共産化を防ぐために必死の状態だったわけです。

ところが、この日本の閉塞状況を一変させたのが、朝鮮半島で勃発した朝鮮戦争なのです。

この予期せぬ出来事によって、かねてから共産勢力への脅威を感じたGHQは、日本の占領政策の方針を大きく転換せざるを得なくなるのです。

なるほど、日本はこの突発的な出来事によって復興への道が開けたということなのですね。

そういうこと、こうして日本本土は、アメリカ連合軍の後方支援の中継基地となり、アメリカ本土から大量の物資が供給されるのだけど、そんな程度では賄いきれるはずもなく、次々と日本企業に大量発注が飛び込んできたのです。

これによって、ヨーロッパのマーシャルプランと同じように日本のあらゆる企業に発注が急増し、瞬く間に日本の景気は向上することとなったのです。

こうして外貨を蓄えた日本は、一気に経済力を整えて成長軌道に乗ることが出来たというわけです。

また、戦後の日本はGHQの指令で、武器を製造することは禁止されていました。

ところが、それどころではなくなったGHQは、共産権に対抗するための特例として、日本の軍事技術を活用することにも方向転換したのです。

こうして復活したのが、優れた兵器技術を持ち合わせていた三菱重工や石川島播磨、川崎重工の御三家などです。

日本が復興できたことは非常にいいことですが、なにか複雑です。

戦争と言うと武器商人が儲かると言われていますが、実際は、人の移動が激しい戦争こそすべてが儲かる仕組みが出来上がってしまうことも事実なのです。
朝鮮戦争の場合も、武器や軍需産業関連は勿論のこと、繊維業や食品から医薬品、トラック、鋼材、生活必需品など、ありとあらゆる製品におよび、その利益は、今の価値で言うと16兆円規模であったとも言われています。

 

ベトナム特需とは

ベトナム特需では、特に韓国は、様々な依頼が殺到して、華々しい発展を遂げたのです。
ベトナム戦争は長期に渡ったので、通常は生活必需品であったり、民間向けに製造されたものまでが軍事転用されるケースも多かったので持続的な収益につながったのです。

当時の韓国は、日本との国交正常化によって、300億円の無償支援など様々な供与が行われていて、日本頼りの部分が多かった。

それを一気に変換させたのが、ベトナム特需と言うことです。韓国はベトナム特需によって貧困から完全に脱出し、自立の道が開けたのです。

こうして、韓国のベトナム特需は、日本の朝鮮特需を遥かに上回る利益をもたらし、国民総生産も十倍以上に膨れ上がるのでした。

これによって、貧しかった韓国にもサムスンのような財閥が次々と登場するのです。

まさかですが、戦争を起こした国も儲かるのですか。

朝鮮戦争とベトナム戦争はたまたま周辺国を潤わせる特需となった、しかしそれは、大国アメリカの戦争だからであって、さらに遠く離れた地域での戦争であったという特異性からくるものです。
戦争を行った当事者であるアメリカは、この戦争で財政が逼迫してしまい、経済力は著しく低下してしまったのです。
早い話、日本やドイツとの戦争と違って何にも分捕れなかったということです。

 

ということは、戦争なんて儲かるはずないということですね、少しホッとしました。

それは、歴史を見れば判る通り、本来の戦争とは人も街も文化もすべてを破壊しつくすだけの後味の悪さだけが残るものだからです。
そういう意味でも、朝鮮特需やベトナム特需は、異質、異例のものであったと解釈するべきかも知れません。

まとめ
日本と韓国が戦争で儲けることが出来たのは、アメリカの言うなりに商品を作るという属国の立場だから実現できたと言ってもいいのです。

このケースは冷戦下が招いた特異なものなので二度と訪れないでしょう。

戦争で、儲けた、潤ったというのは、不謹慎で語弊を招く言葉で、偶然にして、繁栄をもたらせたというのが適切な表現なのかも知れません。

やはり、戦争での「特需」と言う言葉はタブーがいい。

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