「世界の警察官」と「モンロー主義」、アメリカが変わろうとしている

アメリカの不思議と疑問

アメリカは「世界の警察官」を本当に放棄するのか、これに例えて「モンロー主義」という言葉がたびたび使われるようになった気がする。

 

 

よく、政治ニュースなどで、その対象として引き合いに出される「モンロー主義」という言葉、意味が判らないと何を指しているのかも不明となります。

アメリカは本気で「世界の警察官」やめる気でいるのでしょうか、今回は、「モンロー主義」と「世界の警察官」であるアメリカの悩みに触れていきます。

モンロー主義とは
「モンロー主義」は、1823年に当時のジェームズ・モンロー大統領が議会の年次教書で発表した外交方針です。

モンロー主義は、南米を支配していたスペインとポルトガルの衰退を睨んで表明したものです。南北アメリカ大陸の国々は主権国家としてヨーロッパ諸国に干渉されたり植民地化されてはならないと表明し、代わりに我々アメリカもヨーロッパでの紛争などには中立を守り、一切の干渉をしないと宣言したものなのです。

モンロー主義をもっと簡単に言うと
これからは、南米も含めたアメリカ大陸全体に影響力を持つのは我々アメリカだけです。
もうヨーロッパの国々がアメリカ大陸で植民地を作る事や干渉もしてはいけませんよ、その代わり我々もヨーロッパの紛争などには一切関与しませんのでよろしく。
こうして、アメリカ大陸全体を関与するのは我々だけ、今後は、勝手に手を出すんじゃないと、くぎを刺したということです。
200年前の外交宣言が未だに、何かと持ち出されているのは、ヨーロッパ諸国にとってアメリカの協力が必要とされてきた証でもあるのです。

実は、このモンロー主義と言うのも全く意味が判らなくて、えっ、マリリンモンローのことではないよね?なんて感じで、この言葉が出てくるとスル―しちゃっていたのです。ようやく、そういうことだったのだと、理解出来ました。

確かにそうだよね、突然、モンロー主義だのという意味不明な言葉が出てきちゃうと、話の道筋が見えなくなってしまうかもね。大体、文章中に知らない言葉が次々と出てきちゃうと、もうついていけないと、読むのを止めてしまう人は多いのです。まあ、学者先生の場合は、ど素人に読んでもらうために書いているわけではないので、しょうがない部分はあるよね。


この時代のアメリカは、独立してまだ50年足らずで、まだまだ、自立したとも言えない発展途上の状態であったのです。
なので、ヨーロッパのゴタゴタには巻き込まれたくないという思いがあった。

そして、スペインとポルトガルの弱体化で、同じ近隣の南米各地で独立運動が盛んに行われるようになり、それに、ヨーロッパの国々が干渉してくることはアメリカに取ってとても脅威であったのです。

それをくい止める為に、我々のおひざ元に干渉してくる場合は、我々は黙っていないと宣言したわけです。

このモンロー主義という言葉は、その後、歴史上において大きな議論の的となる度に取り沙汰されるのです。
例えば、第一次世界大戦では、アメリカはモンロー主義を掲げて参戦を控えたのです。
その後結局は、モンロー主義を撤回して途中参戦をするのですが、このことは、第二次世界大戦でも再びモンロー主義が議論となり、連合軍への参加を見合わせる結果となり、またしてもモンロー主義が撤回されて途中参戦することになったわけです。
不思議な国 アメリカ
何故、第一次大戦に続いて、第二次大戦でもモンロー主義が取りざたされたのでしょうか、それは、第一次大戦では、12万近くのアメリカ兵の犠牲もあり、ヨーロッパ間の対立に巻き込まれたという国民の被害感情が大きかったからです。
ところが、不意を突いた日本からの先制攻撃によって、世界の情勢は激変するのです。
このまま日本だけにかまっていたら、ヨーロッパの民主主義は無くなってアメリカは孤立すると危機感を持って、同時に二大戦争の参戦に踏み切ったのです。
しかしながら、アメリカという国は、モンロー主義を抱えながらも、更には日本からの宣戦布告を受け、日本との大規模戦争に発展するさ中で、よくもヨーロッパでの二大戦争に踏み込んだものだと、今にしても驚くばかりです。

これはアメリカの余裕なのです。アメリカに取って日本は眼中にない、ただただ日本は地球から抹殺するのみ、本当の敵は、ファシズムであって共産主義だった。
フランスが敗北し、このままではイギリスが敗北するのも時間の問題、叩くのは、ナチスドイツがソ連に深入りした今しかないと悟ったのでしょう。
要は、日本との戦争だけに構っていられなくなってしまったということ、当時のルーズベルトは、ファシズムを駆逐し世界を救った恩人なのか、それともチャーチルと同様の稀代の戦勝屋なのでしょうか。
確かにここまでくると、モンロー主義どころではなかったことは理解できます。というわけで、モンロー主義は、この大きな大戦での影響力から常に引き合いに出されたのです。

今、何故モンロー主義が取りざたされるのか
それは、トランプ大統領が標榜するアメリカ第一主義のアメリカ・ファーストです。
もう、他国の問題に拘ってほしくない、アメリカは世界の警察では無く、アメリカの為だけにある国に戻ってほしいという願いです。
アメリカ国民の間でも、この考えが徐々に主流となっているのです。

「世界の警察」アメリカ
ソ連崩壊後のアメリカは、「世界の警察」として、アメリカの強さと威信を見せつけてきたのです。それを遺憾なく発揮したのが湾岸戦争であるとも言えます。
この当時は、アメリカが「世界の警察」であることは世界中が認めるもので、アメリカ人の誇りでもあったのです。
しかし、今では、その様相が一変してきたのです。

現在のモンロー主義から見えてくるもの
アメリカは国際秩序を担う役目から脱したい、世界の警察としての威信はもういらないと考えているのです。
パレスチナもイラクもアフガニスタンもシリアも、結局、何の成果も得られなかった。
アメリカが何をしようとイスラム国家が民主主義国家になることなどあるはずもない、アメリカ国民は、ほとほと世界の警察官の虚しさを思い知ったのです。

アメリカ国民は、揉め事だらけの紛争地帯にこれ以上深入りしても、有り難がれることは殆ど無く、憎しみばかりが増大する現実を散々目の当たりにしてきたわけです。おまけに軍事費がかさんでアメリカ国内の財政が逼迫したりで、何一ついいことが無い。

シェール革命の成功によって中東離れが進んで行く

アメリカ国民は、シェールガスの開発によって、アメリカは石油の輸出国となったのだから、もうこれ以上中東に深入りしてほしくないと考えているのです。それを明確化させたのが、ホルムズ海峡のタンカーの護衛です。

湾岸戦争時は、アメリカも中東の石油に依存していたことから、率先して他国の面倒を見てきたが、もはや、それは通らない事態にまで変化して行ったということです。

アメリカが言う、自国のものは自分達で守れは、確かにもっともな主張なのです。

私達みたいなシロウトが見ても、特にトランプ大統領になってからアメリカは何でも悪く伝えられているようで、少し異常に感じます。

まったくその通り、新聞もテレビも中国の援護射撃ばかりで聞くに堪えない。
今迄アメリカは、様々な紛争地帯で多くの犠牲を払って和平に結び付けてきたが、それをよしとしない勢力から更なる恨みを買い続けてきた。
また、一時的に敵を制圧しても、さらにそれを上回る過激な敵が新たに出現し、テロと言う仕返しでアメリカを混乱に陥れるというマイナスの連鎖に引きずり込まれてきたのです。これでは、アメリカ国民が、もう「世界の警察」は割に合わないと感じるのは当然の成り行きです。

世界的に見てもメディアの報道スタンスは一貫してアメリカ政府の行動に否定的で、成功したところで難癖だらけで良い部分は報道されない、失敗しようものならキャンペーンを組んで袋叩きと言う報道内容に、さすがのアメリカ国民も嫌気が刺してきたのです。

まとめ

アメリカは世界に背を向け始めたのかも知れない、アメリカに見捨てられたら日本はお終いです。
アメリカが世界の警察でなければ日本を守る大義も無い、アメリカに守ってもらうには金の力が必要な時代になったということかも知れません。

アメリカが世界の警察を辞退したら、このままでは世界的な無秩序が生まれてしまうかも知れません。

今回は、「モンロー主義」そしてアメリカの「世界の警察官」としてのジレンマを簡単明瞭に解説してみました。

最後まで読んで頂き有難うございます。
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