ベールに包まれたシークレットサービスとはどんな組織なのか

アメリカの不思議と疑問

アメリカ大統領や要人の警護において、やたらに存在感を醸し出すのがアメリカのシークレットサービスです。
アメリカという巷に銃が溢れている中での警護となると、その特殊な任務と役割は多岐にわたり常にサバイバルであることが想像されます。

 

 

 

ということで今回は、シークレットサービスの実態を簡単、判りやすく解説して行きます。

アメリカのシークレットサービスってカッコいいですよね、けど、どういう組織なのかと聞かれても、「大統領を守る人」くらいしかわかりません。

確かに、シークレットサービスの存在は途轍もなく大きいが、実態は謎に包まれています。
シークレットサービスの職務と言うと勿論、警護中は食事もとることも出来ないし、トイレにも行けない。肉体的にも相当な激務なので、第一線で働く隊員は、5,6年が限度とも言われているのです。

シークレットサービスの定番といえばサングラス
わざと目立たせて抑止効果を生む、サングラスの効果は絶大です。
相手側からすると常にこちらを見ていると錯覚させる効果、サングラスをしていることで、どこから見ても鋭くこちらを見ているように感じるし、隊員は常に周囲を見回すことが出来るのです。

シークレットサービスは、こうした、いかにも、というくらいに目立たせる部隊だけと思われる方も多いのですが、実は、目立たない一般民衆に扮した部隊も配置しているのです。常に両部隊を配置して万全な体制で挑んでいるということです。

シークレットサービスは、6500人の隊員・職員を抱え、大統領・要人警護を中心とした実働部隊とホワイトハウスの警護を中心とした制服組、そして、それを補佐する要員や職員からなる組織です。

シークレットサービスには、大統領警護という最高名誉の職務が与えられていることで、隊員には高い倫理観と使命感が求められるのです。
シークレットサービスの職務は多岐にわたる
シークレットサービスの職務は、大統領や国内の要人の警護ばかりではないのです。
世界の警察であるアメリカには、世界中から国家元首級の人物が集まってくるのです。
その外国要人の警護と共に、スケジュールの調整に関与したり、私的な交流などにも目を光らせるのがシークレットサービスの仕事です。

そして、大統領の海外訪問では、現地の大使館、CIAや現地政府、警察との連携を行うためにシークレットサービスの先発隊が入国して情報収集にあたるのです。
こうしてシークレットサービスの役割は多岐にわたるのです。

シークレットサービスの職場は男性だけで、女性はいないのですか。

大統領の周りだけ見ると、厳つい男性ばかりなので、そう感じてしまうのですが、勿論、シークレットサービスには女性の隊員も多く活躍しています。
オバマ政権時には、シークレットサービスのトップにピアソン氏が初の女性長官として就任しているくらいです。

シークレットサービスの隊員の方はFBIとかの人達ではと勘違いしていましたが、ところが少し前まで財務省の人と聞いてびっくりです。

シークレットサービスは2001年の同時多発テロまでは、財務省の管轄であったのです。
しかし何で、大統領の警護隊がお金を扱う財務省なの、というのが不思議でしたよね、その鍵は、創設当時の経緯にあるのです。

シークレットサービスの前身は、偽札の取締りだった
シークレットサービスの前身は、偽札が横行した南北戦争時に偽造通貨を取り締まる部署で、後のFBIなどの組織と同じ国内諜報機関の一部でした。しかし偽造通貨の取締りと共に伝統的に大統領の警護も兼務していたことから、以降も財務省の管轄とされ、肩書は財務省の職員とされてきたということなのです。

偽札の取締り部署が要人警護というのが面白い、結局、当時の大規模な偽札への捜査が収まり、暇になった隊員が大統領や要人警護に回されて、今日のシークレットサービスが出来上がったということでしょう。
ということで、シークレットサービスは、財務省の職員といっても形だけの所属で、財務省の中でも、捜査機関として独立した組織なのでした。

また、財務省の管轄ということで、FBIやCIAなどの捜査組織にも干渉されないことで、自由に動けたことは途轍もないメリットであったのです。
実は捜査機関の縄張り争いも結構卑劣なものなのです。
こうして要人警護を独占できたことで、圧倒的な存在感を醸し出していったわけです。

現在では、国土安全保障省(DHS)が2001年に設置されて、シークレットサービスは財務省からDHSに移管されています。

フーバーの呪い
シークレットサービスを財務省から切り離さなかったのは、一説によると、シークレットサービスと警察との連携は不可欠なことで、かねてから権力を増大させていたフーバー率いるFBIにシークレットサービスの権限を取り込ませないために、財務省に留まらさせともいわれています。

シークレットサービスは民主党大統領が苦手
実は、シークレットサービスにとって最も苦手で厄介なのが、民主党大統領なのです。
クリントンやオバマを見れば判るようにジョギングをしたり不意を突いた訪問など、常に善人を気取るので突発的な行動が多く、さらには、民衆に近づき過ぎるからです。
警護する側からすれば、想定外の行動は、現場の体制を狂わせるし緊迫感がより増すのです。

そういえば、オバマさんなんかは、民衆に寄り添ってサービス精神が旺盛でしたね。

大統領がいきなり予定外のパフォーマンスをやれば聴衆には受けるのは確かだが、警護する奴は焦るだろうな、余計なことしやがって、なんてね。
因みに、日本のSPなんかは、いかにもという“おまわり感”が出過ぎ、厳しい目つきで周囲をキョロキョロし過ぎるので、小者感と不快を与えてしまうのだよな。

シークレットサービスもとうとう埃が出てきた
実は、シークレットサービスも、官僚化した組織所以の隠ぺい体質が露呈したり、警護の杜撰さが表面化したりと、ここにきて格好叩かれているのです。

それは、今まで看板だけは財務省という隠れ蓑があったことで、聖城として深く干渉されない立場だった、それが一転、2001年に国土安全保障省(DHS)に管轄が移されたことでシークレットサービスのベールに包まれた体質が徐々に表沙汰になってしまったことにあります。

その典型が、大統領の海外視察のおり、現地に派遣されていたシークレットサービスの複数の隊員が売春行為に及んでいたというスキャンダルが発覚したり、警護面では、ホワイトハウスに銃弾が浴びせられたことに気づかなかったり、また、ナイフを持った男がオバマ大統領の住居の手前まで侵入するという間一髪を許してしまったり、更には、それを隠そうとしたりで、かなりの杜撰な対応が次々と発覚し、議会の公聴会でも散々叩かれ、先に紹介したピアソン長官も辞任に追い込まれたのです。

結局、シークレットサービスといえども、フーバーが牛耳ったFBIと同じく、長らく、周りの干渉と関与を受けないことで過剰な特権意識と硬直化した組織の体質が蔓延してしまったのかも知れません。

まとめ
しかしながら、シークレットサービスは使命感に燃えた高い倫理観を持った組織であり、世界中から警護のお手本として羨望の眼で見られる存在であることは間違いないのです。

今回は、アメリカの捜査機関の中でもひと際エリート感の強いシークレットサービスの実態に迫りました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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